2009.06.23 09:00:00

Vol.5 祝iPhone3GS発売、そこでスマートフォン雑談(その2)

小: iPhoneで本も読めるアプリでStanzaってのがあるけれど、角川や講談...

小: iPhoneで本も読めるアプリでStanzaってのがあるけれど、角川や講談社なんかも漫画が読めるようにコンテンツを供給開始しましたね。

Stanza

橘: iPhoneで青空文庫読むと、結構読めてしまうね。携帯だと、さすがに読みにくくてギブしたが。
小: 次の電子ブックリーダーって携帯か、iPhoneのようなスマートフォンか、もしくはアマゾンのキンドルみたいなものか、といったアプローチがあるじゃないですか? 橘川さんならどれ?

橘: キンドルは個人用というより、設置用ではないかな。図書館とか病院にあると良い。キンドル・カフェみたいに、キンドル使って電子本を読めるカフェが出来るとか。

小: わたしはツイッター専用マシンならほしい。だから、iPhoneはその可能性に満ちている(笑)。あるいは、「出る、出る」と噂さ れているNetBookみたいなアップルのMacBookの廉価版とか。ツイッターのメディア・パワーは新しいデバイスでさらに加速するでしょう。追いき れないけどね。

橘: ツイッターもiPhoneも、コンテンツの中身はこれからだね。まだ、他の世界のコンテンツを試しに移植している段階で、こうしたシステムやハー ドを使ってるうちにその中で芽生えて、成長してくるコンテンツが出なければ本物にはならないね。

出版社や新聞社の電子コンテンツがつまらないのは、まだ古いメディアが一番で電子メディアは補完メディアだと心の底で思っているところだね。新しいメディアが一番、新しいメディアしか興味ないという連中が、新し いメディア機器を使いこなしていくんだと思う。

小: 組織ジャーナリズムが結構、時代とズレてきていますね。つまり、情報入手ってネットもない頃、難しかったわけですよね。そのため、巨額の設備投資と人的資源をつかって組織がジャーナリズム機能を発揮してきました。でも、いまは情報入手コストも下がり、外電も内電みたいになってき た(笑)。

そこで編集、裏取り、調査報道といったプロフェッショナリズムの発揮しどころポイントと組織にしかできないところにもっと投資すべきで、それ以外は再構築、もしくは縮小だと思いますよ。

今回、イランの報道についてツイッターの情報を和訳したりしている有志は誰に頼まれたわけでも ないし、お金にはならない。でも、報道ってそういうものじゃないかと。

食うためにする性質のものじゃないような。食っていけるのは重要だけれど、食えないものですよ。だから、ピュアなジャーナリズムを賄うのは寄付かもしれないし、マイクロペイメントかも。会員制と言い換えてもいい。

新聞社個別がどうすべきかは知らない。だって、それは○○企業の未来はどうなる?みたいな話だから、個別案件ね。それよりも新しい新聞社については、わたしたちもビジネスモデルを考える必要があるな、と。それは社屋をもたないプロフェッショナル・ジャーナリズムの時代の討議でもあるのですが。いや、あってもいいけどね、社屋(笑)。

橘: コパヘンがツイッターで、いろいろメモ書いてて、「眠るから、後は頼む」みたいな感じで終わったのは、いいね。まさに「メタブレーン」としてのツイッターということなんだと思う。「セカイズノウ」ね。

小: 誰がそれを発信しているかっていうのは、重要だけれど、それ以上に「チーム・ツイッター」って感じなんだよね。一人じゃできないもの。例えて言うなら、「だれでも通信社24時間シフト制」。所詮、すべてをカバーすることもできないし、興味の対象や動機だってそれぞれだろうから、分散処理してしまったほうがいいかもね。

もちろん、今後ユーザーがさらに増えることでクラウドのダメなところが多いに発揮されて、失望することもあるかもしれないけれど、できることを持ち寄って形にするって、人間の原始的な欲求かもしれない。

それにツイッターのつぶやきはRawデータだから、そのストリームに難癖つけても仕方ない。そこから、各専門家が取捨・吟味・分析等をくわえて、Rawを調理すればいいと思うな。

次代のスマートフォンというかパーソナルデバイス

橘: eペーパーは、広告代理店でも、次世代雑誌のプラットホームとして研究を続けているね。昔のギズモードに出てた、eペーパーのリストバンドなんてアイデアは、早く実現化して欲しい。

小: サムソンあたりから廉価で出そうな気もするけど、普及するにはまだ時間かかりそう。その前にディスプレイの前に多くの目玉を集めるのはどこか? という感じでしょうか。

わたしは「薄いディスプレイ利権」と読んでおります。次の取次は、デバイスとリテールとユーザープロフをぜんぶもっている会社ですよ。いま、アマゾンがリーチをかけていますが。

PCメーカーとしては、職場の次は家庭を制覇だ!と思った んだろうけど、たしかにそれはそうなんだけど、実は次の戦場は「本・新聞」の代替デバイスだったりして。携行できなきゃ意味がない。ということで、スマートフォンなのか、eブックリーダーなのか、はたまた携帯なのか。課金&徴収の仕組みも重要だけれど、売るコンテンツのマーケティング力があるところが覇王になるかも。

橘: ところで、今度、いよいよ「メディア問題」もライブでデビューするわけだが、練習しなくて良いのか(笑)。ぶっつけ本番で行くか。参加者リスト見ると、コバヘンの読者が多くて、とても濃いい連中ばかりだ。

小: 練習...!ヤベっ!なに話しましょうか?(笑)

橘: 参加者からお題もらって、やるのが良いのでは。僕らの話を聞きたいという変な奴らは(笑)きっと、聞くより話す方が好きな連中と見た。

小: じゃ、逆に皆さんに話してもらいましょう。われわれは田原聡一郎となって、振るだけ振って盛り上げるだけみたいな。ダメ?
2009.06.23 09:00:00 | Words by: Yukio Kitsukawa, Hiroto Kobayashi

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Reviewer メディア問題

橘川 幸夫  Yukio Kitsukawa

橘川 幸夫  Yukio Kitsukawa

72年、渋谷陽一と雑誌「ロッキングオン」創刊。全面投稿雑誌「ポンプ」ほか、数々のメディアを創刊。 CGMの草分けでもあり、いまも現役。現在、オンデマンド出版社「オンブック」社長、株式会社デジタルメディア研究所の所長を務める。仔細はこちら。


小林 弘人  Hiroto Kobayashi

小林 弘人  Hiroto Kobayashi

94年、雑誌「ワイアード」創刊。雑誌「サイゾー」からブログメディアの「ギズモード・ジャパン」まで数多くのメディアを創刊。眞鍋かをりのブログ出版ほか、IT業界の仕掛人として知られる。ウェブメディアの草分けでもあり、いまも現役。現在、株式会社インフォバーン代表。近著に『新世紀メディア論 新聞・雑誌が死ぬ前に』。仔細はこちら。